〜〜〜  信州・紅葉ドライブ紀行  〜〜〜 

《 平成26年10月4日(土)〜9日(木) 》 

 〜 10月4日(土)〜5日(日) 〜
 
  13時ちょうどに車で自宅を出発、都市高速から九州道を走り、門司港レトロで時間調整し、新門司港へ。
 15時55分に名門大洋フェリーに車ごと乗り込む。今日はこれから夜行フェリーで大阪南港へ向かう。

 出港は17時ちょうどであるが、既に風呂には入れるので、早速展望風呂に入る。時間が早いので貸切状態であった。
 信州ドライブ旅を計画したのはずいぶん早いが、日程を固め、フェリーやホテルを予約したのは1カ月ほど前である。その後、台風18号が発生し、一緒に付いて来たいという。台風にも都合があろうが、「付いてくるのはいいが、ドライブ旅の出発の邪魔をしないように!」と言っておいたら、一日遅れて付いてくるという。

 門司港レトロを散策している時に、娘から女房に電話があり、「台風がきているから船が揺れるかもしれないので、船酔いの薬を持っていったら!」とのご意見。もっともだと近くの薬局で早速「トラベルミン」を調達した。

 船は揺れることもなく静かに航行している。
 バイキングレストランに行って、生ビールでこれからの信州ドライブ旅の安全を祈念して乾杯する。
 対岸の夜景が綺麗で、まさに優雅なディナークルーである。

 生ビールから、ウーロンハイ、ジンジャーエールハイでほろ酔いを持続してベッドにもぐりこむ。
 16人部屋の2等洋室も貸し切り状態であった。

 4時半に起きる。まだ揺れも全くない。
 サンドイッチとコーヒーで朝食を軽く済ませる。テレビのニュースで台風情報を確認すると、奄美大島の辺りを北上中であった。明日の早朝には関西方面に来るとの予報。まだ付いてきている。

 5時半定刻に大阪南港へ着いた。
 京阪道路、滋賀バイパスを経由し、7時前にやっと名神高速道路へ入る。草津SAで小休止、今日は信州の白樺湖のほとりにホテルを予約しているのでここまで走る。長距離になるので、ほぼ1時間ごとに運転を交代していくこととしている。
 7時ちょうどに草津PA着小休止、8時15分養老SA着小休止、9時ちょうどに小牧JCT通過、9時45分恵那峡SA着小休止、10時50分駒ケ岳SA着小休止、11時50分諏訪SA着、ここで信州そばの昼食をとる。
 12時半発、すぐに諏訪ICから高速を降りて一般道へ。ビーナスラインを走る。
 ホテルに入るには時間が早いので、女神湖へ。ガスと小雨でかすんではいるが、湖畔の紅葉が見事であった。

 ここから蓼品牧場へ。観光案内所があったのでここに入り、周辺の見どころを紹介してもらい、パンフをいただく。
 ホテルに電話すると、14時半からチェックイン可能とのことで、早速ホテルに向かい、チェックインのみ済ませて、無料のサービス駐車券をもらい、 ホテルと同じ経営の「世界の影絵・きり絵・ガラス・オルゴール美術館」に入る。宿泊客は割引で入場できる。

 ここには日本を代表する世界的影絵作家の藤城清治氏の作品が多数展示されている。光・鏡・水を使っての作品は見事で幻想的であった。 2階では「トリックアート展」があっており、トリックアートに合わせて写真を撮って楽しむ。

 ホテルに戻り、100畳の広さを持つ露天風呂でくつろぐ。
 食事はバイキングで世界の料理が並ぶ。1,480円で飲み放題を頼む。地ビールから冷酒、ワイン、焼酎と飲みすすむ。デザートのケーキの種類も豊富であったが、これはカットする。

 明日は台風が追ってくると言うが・・・。
 


〜 10月6日(月) 〜


 5時に起きる。テレビのニュースで台風情報を確認すると、大阪から名古屋辺りに来ているという。
 窓を開けると風が強い。台風に「挨拶はそこそこでいいから、早く先を急ぐように!」と頼む。

 朝食を済ませて、10時に部屋を空け、一応チェックアウトし、ホテルロビーでくつろぐ。
 ツアー団体客が次々にバスで出ていく。

 10時半になって風もおさまってきたので、出発することとした。
 台風は足を早めて関東方面へ抜けて行った。
 ビーナスラインを走り、車山高原から霧ケ峰高原へ。さすがに「ケ峰」、薄いガスがかかっている。が、ガスが薄れた時に見える錦模様の紅葉の高原の景観は見事であった。

 高原から少し降りた所にある「霧ケ峰自然保護センター」に立ち寄り、周辺の遊歩道を散策する。
 「霧鐘塔」があったので、鐘をついてみる。ガスで方向が分からない時はこの鐘の音が参考になる。

 駐車場に戻って、茶店でまた信州そばの昼食とする。茶店の御主人は「今日は台風の影響で、お客さんは来ないかと思っていた。」と感心され、新そばは100円増しというのをサービスで出してくれた。このような心づかいは旅先ではいたく感動する。

 食事を終えると、ガスがすっきりと晴れて、抜けるような青空が広がっていた。まさに台風一過である。
 美ケ原高原へは雨で路肩が注意を要するために通行禁止になっていたので、また霧ケ峰高原に戻る。

 ビーナスラインと言う呼び名もいいし、霧ケ峰高原との銘々も魅力的である。女房も感動のドライブ紀行となった。

 高原のパノラマ錦景観を堪能して、高原を後にし、今日宿泊先の乗鞍高原に向かう。
 かなりな傾斜の道をギアをBシフトにして降りていく。
 14時半に諏訪湖SA着。諏訪湖を眺めながらコーヒータイムとする。はるばる遠くへ来たものである。

 15時10分に松本ICから高速を降りて一般道を上高地方面へ。狭くて古くて暗いトンネルをいくつも抜けていく。途中で分岐がある珍しいトンネルもあった。

 上高地に向かう道から左折して乗鞍高原へ。
 16時15分に「のりくらの宿・舞」に着いた。温泉に入る前に高原を散策する。
 初秋の紅葉の高原の散策はゆとりの人生を実感させてくれ、リッチな旅であることに改めて感動する。

 観光案内所に入ると、近くの温泉宿のおかみさん風の女性が犬の散歩のついでに立ち寄られていた。女房がかっての愛犬ラミーにそっくりだと写真を取り出しておかみさんい見せていた。小生が犬の頭をなでていると、「この犬は男性がきらいでいつも吠えるのに、吠えないのは珍しい。」と言って感心されていた。

 宿に戻って温泉に入り、炉端での夕食となる。これも風情があっていい。
 兵庫・京都・奈良から見えた親族5人の方と同席する。趣味の話となって、シンビジウムの育て方、ひょうたんの話にもなって盛り上がった。生ビールから地元の冷酒がおいしかった。

 5人はここに3連泊し、高原の散策を楽しまれるという。 
  


〜 10月7日(火) 〜


 5時半に起きる。7時半の朝食を7時に早めてもらい、7時25分に出発する。
 これから平湯に出て、車を止めてシャトルバスで乗鞍畳平へ、ここから乗鞍岳登山の予定である。平湯に着いて、バス切符売り場の女性に聞くと、乗鞍岳へのシャトルバスは道路凍結で運休中とのこと。いつ運転開始するかも分からないので、 乗鞍岳登山は諦め、急遽「上高地」の散策に切り替えることとした。

 「あかんだな駐車場」に車を止めて、ここから8時20分発のシャトルバスで上高地へ向かう。
 8時半前に大正池着、ここから散策する。
 今日もすっきりとした青空で、最高の散策日和となった。大正池に映る逆さ焼岳が見事であった。 
 
 中国からの団体客が多く、色々なポーズで写真を撮り合っている。
 この団体を先に行かせ、静かになった梓川の河岸を上っていく。
 上高地には登山ツアー等で何度も来たが、フリーで来たのは初めてである。
 急ぐ旅でもなく、ゆっくりと絶景を堪能しながら散策する。
 
 穂高連峰も秋色模様で、昨年登った奥穂高が懐かしげに、かつ誇らしくその雄姿を見せている。

 河童橋のベンチでコーヒーをタイムとする。
 期待に胸ふくらませた登山客が次々に横尾方面へ向かっていく。無事の登山を祈ってあげる。
 涸沢の紅葉が最も綺麗な時期である。改めて、昨年の「涸沢」の感動を思い出す。

 上高地から11時発のシャトルバスで駐車場に戻り、ここから飛騨高山に向かう。
 12時15分に「板倉ラーメン」がある場所に着いた。ここで久しぶりにラーメンを食べる。

 12時40分発、13時過ぎに飛騨高山に着いた。ここをブラブラする。
 「高山まちの博物館」に入り、そこから「陣屋」に向かう。 300年の歴史を超えて飛騨の歴史が物語る「高山陣屋」はその広大さもさることながら、立派なたたずまいに驚かされる。明治時代には、そのまま官庁として使用されていたもので、その後復元のために20億円が費やされている。
 
 14時半に飛騨高山を出発、下呂温泉に向かう。

 JRの駅があり、下呂駅はこんな寂しいところにあるのかと思っていたら「上呂駅」であった。「中呂」という地名もあり、その先が下呂であった。
 16時過ぎに下呂温泉街を見下ろす高台にある「下呂観光ホテル」に着いた。
 フロントマンが駐車場の案内をされる。更に荷物を持ってくれてロビーのソフアに案内される。
 おしぼりとお茶とお菓子が運ばれ、チェックインの手続きもここですることになり、サービス満点であった。

 また、貸切個室露天(通常2,800円)がサービスでつくという、本館2階と、ホテル外にも露天風呂があるとのことだが、本館2階は既に予約がつまっており、17時からしか空いていないとのこと、よって、これで申し込む。
 個室露天はエコのために石鹸等が使えないとのことで、まずは大浴場に入り、次にフロントでカギを受け取って、個室露天に入る。眼下に夕景の下呂温泉が一望に広がり、優雅な気持ちにさせてくれる。空には既に満月に近い月が上がって、旅情を高めてくれている。
 下呂温泉は有馬、草津と合わせて日本3名泉とされている。別に日本3古泉というのもあって、これには有馬、道後、白浜とあり、道後、白浜の代わりに下呂と別府を加える案もあるという。

 また、このホテルはジャランで昨年の東海エリアで「売上NO1のホテル」とされている。
 夕食はレストラン入口で栽培されたしいたけを各人2個もぎとり、それをテーブルで焼いて食べるという趣向がこらされていた。飛騨牛も美味であったが、地元のどぶろくがおいしかった。
 ホテルマンの青年がやってきて、「福岡からですか? 自分は福岡の西区から来ました。」とのこと。我々が住んでいる早良区とは隣の区で、近所ですねと交わす。懐かしかったらしい。お客さんが取り残したこぶりのしいたけを山のように差し入れしてくれた。有難くいただく。
 食後は温泉の前にあるくつろぎのロビーで、サービスのコーヒーを飲む。このホテルのサービスはさすがであった。


〜 10月8日(水)〜9日(木) 〜
 
 5時半に起きて、朝食が8時からなので、それまで下呂温泉街に散歩に出かける。今日もいい天気である。
 橋のたもとでは何かお祭りの準備がされていた。行事予定を見ても載っていなかったので地元の小さな祭りか?
 通学の子供たちが朝の挨拶を交わしてくる。さわやかな気分にしてくれる。

 朝食を済ませてチェックアウトし、ホテルマンの見送りを受けて9時に出発、福岡から遠路よく見えましたと改めて感謝された。これから大阪南港に向かう。 
 時間はたっぷりとあるので、立ち寄りは自由にできる。
 
 9時45分に「道の駅・和良」に着いた。ここで観光パンフを見ていると「美山鍾乳洞」というのがあり、立体迷路型鍾乳洞としては日本最大とのこと。ここに立ち寄ることにする。
 中は綺麗とは言えないが、階段の下り、登りが大変で、確かに立体的であり、まだ未開の個所も多数あった。

 出口の展望台からは遠くに「御嶽山」が静かに噴煙を上げているのが見えた。静かに手を合わせる。

 10時50分出発、11時15分に郡上八幡IC通過、12時53分多賀SA着小休止、15時10分に大阪南港フェリーターミナルへ着いた。ここで乗船手続きを行う。16時から乗船案内とのこと。
 まだ時間があるので、荷物の整理をしていると、係員に案内されてそのまま乗船することとなった。
 15時45分に乗船終了、所定の位置に車を止めて、必要な荷物のみを持って客室へ。
 また、すぐに展望風呂に入る。また貸切状態であった。

 17時からレストランで旅行の打ち上げをし、食後、甲板に出て月を眺める。
 今日は旅の最後を締めくくる「皆既月食」の天体ショーを見ることができる。
 20時過ぎに完全に月食となり、その後、また月が顔を出してきた。

 
 5時半、定刻に新門司港に着いた。
 下船し、九州道、都市高速を経由して、7時過ぎに無事自宅に戻ってきた。 

 台風との同行旅であったが、十分に満足の信州紅葉ドライブ旅になった。
 女房も、「こんなところをマイカーでドライブできるなんて!!!」と感動していたのが印象深い。 

 今回のドライブ旅の総走行距離は1,174kmであった。

 
さて、次の旅は今月末の「フランス旅」である。やっと、この旅行の準備にとりかかることができる!