【  涸 沢 ・ 紅 葉  】  2,310m


〜 平成25年10月2日(水) 〜

 女房に車で駅まで送ってもらい、地下鉄で博多駅へ向かう。
 駅構内のコンビニで昼食用のおにぎり弁当を確保し、7時前に博多駅ひかり広場へ。添乗員さんのチェックを受けて
7時29分発ののぞみ に乗り込み、これから名古屋に向かう。
 
今回は、上高地〜徳沢園〜涸沢止まりで、登山はしない。山岳紅葉では日本で最高の涸沢カールの紅葉を見に行くツアーである。

 クラブツーリズムの添乗員さんは野曽さんで、西穂高岳独標、立山三山縦走、槍ヶ岳についで今回で4回目となる。またよろしくと挨拶する。

 今回は夫婦連れが3組、その他女性8名、男性4名で総勢18名のツアーである。

 10時52分、定刻に名古屋に着いてバスに乗り換え、上高地に向かう。途中、ひるがのSAで小休止して14時40分に上高地バスセンターに着いた。

 上高地はすっかり秋模様で、感動の景観が広がる。この時期に上高地に来たのは初めてであり、穂高連峰も錦絵で迎えてくれた。ここでのんびりしたいところであるが、これから徳沢園に向かう。

 現地の山ガイドは岡崎さんで、木曽駒ケ岳の時のガイドさんであった。
 ストレッチをして、15時5分に出発、16時ちょうどに明神着、小休止後出発、16時50分に徳沢園に着いた。今日で3回目の宿泊になる。

 早速風呂で汗を流し、部屋におられた北九州市から夫婦で参加のMさんを誘って表に出て生ビールを飲む。夕景の前穂高岳を見上げながらの生ビールは最高である。

 MさんとはS21年生まれの同年であった。山ガイドの岡崎さんも見えてしばらくは外で楽しんでいたが、日も暮れてビールも無くなったので、レストラン内に戻り、まだ夕食まで時間があるので、今度は赤ワインを飲む。

 その内に同じツアーの3人連れの女性陣が見えたので、横にどうぞと誘う。

 Mさんが「女性の部屋はどこですか?」と尋ねられると、「襲われたらこまるから教えない!」と一人の女性が言うと、別の女性が「お願いしても襲ってくれないわよ!」とのこと。 ・・・大人の会話であった。

 念のため、Mさんは奥さんがどこにいるのか知りたかっただけである。

 19時から食事となる。ステーキが出たので、また赤ワインを飲む。ステーキが美味しいのでこのままワインを飲み続けたいがそういうわけにもいかないのでグッと我慢する。

 部屋に戻り、涸沢から下りてこられた神奈川の男性に上の状況を教えてもらう。「涸沢カールの紅葉は最高であった。涸沢ヒュッテに泊まったが、狭いふとんに3人で寝た。ふとんとふとんの間には仕切りがあって、そこに3人が割り当てられた。」とのこと。やはり覚悟しておかなくてはならないようだ。

 
〜 平成25年10月3日(木) 〜

 5時半に起きる。6時半に朝食、準備を整え、ストレッチをして7時半に出発する。

 今日も快適な天気である。森林浴をしながら横尾着8時40分。少しゆっくりペースである。

 8時55分出発、横尾大橋を渡って、屏風岩を左手に巻き込みながら、梓川沿いに登っていく。ところどころに真っ赤な紅葉がその存在を誇るように輝いていた。

 本谷橋着10時10分、ゆっくりではあるがまずまず順調な登りである。
 10時25分発、秋模様の山容を堪能しながら、1時間ほど登って、涸沢ヒュッテを見上げながらの岩場で小休止し、ここで徳澤園特製の中華ちまき風のおにぎりを食べる。涸沢カールの見事な景観に心躍る思いである。

 11時40分出発、12時30分前に無事今晩の小屋である涸沢ヒュッテに到着した。

 ストレッチをして、集合写真を撮り、絶景の涸沢カールの紅葉写真を撮りまくる。

 受付から戻られた添乗員の野曽さんが部屋割の説明をされる。なんと、別棟で、8畳2間に20名が寝ることになったとのこと。本来であれば大部屋で、畳1畳に3人が寝ることになることを覚悟してきたために、何ともラッキーなことであった。
 しかも、押し入れ内が寝るには十分なスペースであったために、ここにも2枚の布団を敷き、これで結局、1人1枚のふとんが確保できた。何とも恵まれた涸沢の最高の紅葉時期の山小屋宿泊となった。野曽さん が輝いて一段と大きく見える。野曽さんに感謝!!!

 夕食までたっぷりと時間があるので、Mさん夫婦と涸沢小屋に向かう。ここから見渡す涸沢カールも見事で、涸沢ヒュッテからその周囲のテントも一望に見渡せる。

 この小屋のソフトクリームが美味しいと評判であるが、Mさんの奥さんが2個買ってきておごってくれた。絶景を見ながら、テラスに座って濃厚でまろやかな味のソフトを食べる。その内に、うすいガスに覆われていた奥穂高岳等がくっきりと見えていた。涸沢岳の涸沢槍も見事な山容を見せている。

 涸沢ヒュッテに戻り、テラスで生ビールと定番のおでんを楽しむ。まさに至福の時間が流れる。

 少し早いが、16時半から夕食となる。
 小屋番の山口さんにまた来た旨挨拶する。

 食後、部屋に戻り、しばらく談話を楽しむ。18時半を過ぎて外に出てみる。薄い雲が流れているものの、見事な星が輝いている。テントも相当な数になっていた。

 明日は早朝の出発になる。   

          
〜 平成25年10月4日(金) 〜

 4時過ぎに起きる。

 5時から朝食、準備を整えて5時25分に出発する。

 下りは皆の足も軽い。登りとは違った下りの景観を楽しみながら、小休止を2回して、7時20分に本谷橋通過、直方市から参加のAさんは、登ってくる人に、「最高ですよ!」、「我々は95%、今日は100%ですよ!」、「上は桃源郷ですよ!」とずっと声をかけながら下山していた。 このAさん、人の話を聞く時は「はい!」、「はい!」と返事をされる。なんとも素敵な返事をされるものであると感心する。

 8時35分に横尾着、小休止。50分出発、ちょうど1時間で9時50分に徳澤園に着いた。

 ここで昼食となる。定番のカレーである。皆「おいしいね!」との歓声が上がる。

 10時40分出発、登ってくるグループに「早い下りですね、どこからですか?」と聞かれ、「福岡からです。」と答えると「えー! 福岡からですか!」と驚嘆の声が返ってくる。福岡はよほど日本の果てみたいに見られているのか?

 11時15分に明神着、12時10分にかっぱ橋に戻ってきた。ここでまた写真撮影が始まる。

 仕上げのストレッチをして現地山ガイドの岡崎さんに別れを告げ、12時50分、バスで平湯温泉に向かう。

 13時15分平湯温泉着、また露天風呂に入り、笠ケ岳を眺めながら涸沢カールの絶景の余韻を楽しむ。
 この時期に来て本当によかったと感無量である。

 栗きんとんと野沢菜のおみやげを買って、14時20分出発、15時40分にひるがのSA着、ホットコーヒーを調達し、16時ちょうどに出発、17時半ちょうどに名古屋駅に着いた。

 時間があったので少しフリータイムとなり、弁当と名古屋みやげに味噌カツと手羽先揚げのセットとういろうを購入、18時32分発ののぞみに乗り込む。

 ビールを飲みながら弁当のおかずをつまみ、涸沢カールの絶景を思い出しながら、「今回の山旅も最高だったなー!」と感慨に浸る。

 今年は、槍ヶ岳と奥穂高岳を踏破してきたが、奥穂高岳は日本で3番目、槍ヶ岳は5番目に高い山である。
 富士山は還暦登山で登ったので、1、3、5位の山に登ったことになる。

 となると、どうしても2位の北岳と4位の間ノ岳が気になる。よって、来年はこの2山を踏破したいと思っている。
 北岳の先にある中白根山から間の岳の間の稜線は3000mを越える2.5kmの日本一高くて長い稜線で結ばれている。よって、1回の行程でこの2山を踏破できることになる。

 また来年が楽しみである。

 新小倉駅で北九州組5名を見送りし、22時少し前に無事博多駅に着いた。皆と別れて地下鉄で室見へ、女房の車での向かえで10時半に無事自宅に戻ってきた。

 今年は、槍ヶ岳と奥穂高岳と踏破してきたが、共にガスに覆われ見晴らしは効かなかった。山頂に登れたのはよかったが、日本アルプスの絶景を堪能することはできず、今回、涸沢の紅葉を見ることができなかったら、「晴れ男」は返上しようかと思っていたが、見事な涸沢カールの錦絵を堪能でき、これで「晴れ男」も復活となった。

 ※ 同行者の皆さん! 楽しい山旅有難うございました。
   ビデオ編集を終えて、20日に発送しました。
   当時を思い出しながら、また新たな感動を味わってください。
 


登り; 6時間40分  下り; 6時間00分 (上高地起点・ゆっくりベース)