【   十  坊  山   】   535m

〜平成28年8月11日〜
 

 今年から、8月11日は「山の日」の祝日となった。

 何故、8月11日なのか?
 この「山の日」は日本山岳会などの各種団体から制定に向けての強い要望があり、一昨年制定されたものである。
 当初は山開きが集中している6月上旬や海の日の翌日などの案があったが、結局8月の盆休みに連動させやすいとのことで盆前に落ち着いたようである。盆前であれば8月12日でよさそうであるが、昭和60年にJALのジャンボ機が墜落して、その追悼の日であることから、その前日に決定した。 
 
 せっかくの「山の日」だから山に登ろうとなり、急遽近場の山を探していると、背振山系の最も西に位置する「十坊山(とんぼやま)」が目についた。
 標高は535mと低いが、背振山系では最も展望がいい山とのことで、福岡では人気の山となっている。

 9時に自宅を出発、45分で糸島市福吉にある「まむしの湯」に着いた。
 ここに駐車させてもらい。下山後にはここで汗を流すこととしている。

 準備を整え、10時ちょうどに登山開始、143号線を少し戻り、案内に従って左手の道へ入っていき、ゆるやかなミカン畑の道を登っていく。今日も暑い! 既に35℃くらいになっているようだ。真夏の登山は暑さとの勝負で、水分補給が大事である。

 みかん畑を過ぎると、樹林帯になり、木陰の登山道で、少し楽になった
 分岐点には案内が設けてあるので迷うようなことはない。40分ほど歩くと、行く手にゲートが見えてきた。そのゲートの右手に登山道があった。ここを登っていく。

 大きな岩がゴロゴロころがっている所で小休止する。大学生の男の子4人が元気に追い抜いていった。まだ本格的な山の装備ではないようだが、「山の日」を機会にこのような若者が山に親しんでくれるのは 頼もしい限りである。

  首にまいたタオルを絞ると汗がしたたり落ちた。汗が噴き出すといった感じで、身体の中の老廃物まで一気に掃き出してくれているようだ。汗をかくことは気持ちがいい。ジムでも 汗を流しているが、自然の環境の下での汗は最高である。

 また登り続ける。樹林帯がうすくなってきて、日差しを強く感じるようになってきた。見上げると大きな岩が見えた。ここが山頂である。暑さに負けないように、ゆっくりペースで登ってきたので、1時間 40分ほどかかった。

 木陰にシートを敷いて靴を脱いで座り込む。ついでにシャツも脱いで乾かすこととした。
 女房がまた冷たいビールを準備してくれていた。絶景の虹の松原を見下ろしながら、至福の時が流れる。

 今回は携帯コンロを持ってきたので、お湯を沸かし、女房手作りのおにぎりと、カップヌードルをスープ代わりに食べる。その後、コーヒーを飲む。暑いときに香り高いコーヒーはうまい!若いころは、夏の喫茶店ではアイスコーヒーを飲むことが多かったが、コーヒーを楽しむにはやはりホットがいい。

 山頂に若いカップルが登ってこられた。話をしていると、同じく「マムシ湯」の駐車場に車を止めて登ってきたとのこと。同じコースで下山するようだったので、白木峠に降りて林道を歩いていく周回コースを紹介し、事前に印刷してきていた地図も差し上げた。ついでに山の便利アプリ「ヤマップ」も紹介しておいた。

 山頂の昼食タイムでのんびり1時間強過ごし、峠に向かって降りていく。結構勾配がきつく、ここを登ってくるのは大変なようだ。峠に着いて、ここから142号線を少し歩いて、左手の林道(中村登山口との案内)に進む。この林道は登り道がほとんどなく、ゆるやかな傾斜を快適に歩いていく。

 途中、分岐点から右の原方面へ進む。すぐに集落に出て、強い日差しの中を歩くこととなった。真夏にこのような集落をぶらぶら歩くのも一興である。

 143号線に出て、少し歩くと、「まむし湯」の煙突が見えてきた。

 山支度を解いて、マムシ湯(600円)へ。
 露天風呂でくつろぐ。日差しは相変わらず強いが、汗を流した身体には心地よく感じる。

 いよいよ鹿島槍ヶ岳登山が近づいてきた。クラブツーリズムの案内では、当地は日中15℃、朝晩は10℃以下まで下がるので、防寒対策をしっかりしてくるようにとあった。

 温泉から上がって、レストランで久しぶりに「かき氷」を食べる。
 身体の芯まで一気に冷え込む。女房は「頭がキンキンしてきた。」と言いながら食べている。

 15時過ぎに「まむし湯」出発、16時前に無事自宅に戻ってきた。

 連日猛暑が続く中での低山登山であったが、結構楽しめたようだ。

 

 登り;1時間40分  下り:1時間20分