【  伊 吹 山  】  1,377m

〜 平成24年7月28日 〜
 

 初めて登山ツアーに一人で参加してみることにした。

 女房の股関節手術後のリハビリが続いていることと、まだ仕事をしていることから、そうそう休暇がとれないために、「一人で山へ登ってくるね」と言うと、「単独行は心配なのでツアーにして欲しい」と言う。
 そこで、ネットで検索していると、クラブツーリズムが「日本アルプス特集」という登山ツアーを組んでいるのが目に着いた。このツアーは初級者クラスから上級者クラス向けとランク分けされていたので、この中の初級者向けの2つ、中級者向けの1つに申し込んだ。その最初が今回の「中央アルプス木曽駒ケ岳と花の楽園・伊吹山ゆったり3時間ハイク4日間」 (39,800円)というものである。

 27日13時過ぎに福岡天神から高速バスで小倉に向かう。西鉄バスの「グランドパス(路線バス全線無料パス)」を持っているので、高速バスも半額になり、550円で小倉まで行くことが出来る。
 14時50分に小倉駅着、北口に回り集合時間を待つ。集まってくるツアーメンバ−に挨拶する。添乗員の案内でフェリーのシャトルバスに乗り門司港へ、ここから大阪南港まで向かうフェリーに乗り込む。

 今回のツアーは総勢33名、添乗員は武市さんという若く可愛い女性、名前からすると竜馬ゆかりの由緒ある家柄なのか? フェリーではランクアップした人がそれぞれの船室に向かい、残ったメンバーはゴロ寝の2等船室に向かう。 一人分の幅が結構狭く、寝苦しそうであるが、ツアーメンバーと話ができるのがいい。

 まだメンバーそれぞれがどういう構成なのか、夕食は準備してきているのかどうか等々がよくわからないので、「食事に行って来ます。」と誰に言うともなく言って、一人でレストランに入る。バイキング方式であるが、1,500円と安い上に船にしては料理メニューも豊富であった。
 生ビールは自動販売機で買う。コップを置くと、その台が傾き、ビールが注がれ、更にその上に泡が注がれる。船は既に動きだしているので、まさにディナークルーズである。これもなかなかいいものだと感動する。

 この夜行フエリーで往復する旅というのは「費用を安くあげるための、ただ疲れる旅であろう」との先入観があったので、深く反省させられた。波静かな夕景の海を見ながらの食事はまさにリッチである。
 しばらくすると、小倉でバス待ちの間に話をしていたU氏が見え、一緒に食事をすることになった。U氏はランクアップされているので、大部屋には入られなかった。

 話がはずんで、ビールのお代わりをする。U氏は 娘さん夫婦が大連におられ、よく中国にいかれるとのこと、小生も昔、娘が北京に留学していたので、北京には3回も行ったと話す。また、今は英語、中国語、韓国語と勉強をされているという。英会話はNHKの「 オトキソ(大人の基礎英語)」を見ているとのことで、また一緒ですねと盛り上がる。

 食事後、ロビーでKWさん夫婦と会う。ほぼ1年前のスイス旅行で御一緒になった方である。奇遇ですねと握手を交わし、今回も同じツアーなのでよろしくと挨拶を終えて、デッキに出てしばらく風にあたる。ほろ酔いの身体に風が心地よく通り過ぎていく。船旅もなかなかいいものだとまた改めて感動する。

 船室に戻り、ネットで検索して印刷して来た今回の山旅の関連資料を読む。他のメンバーの方々は既に横になり、寝息をたてられている方もおられたので、まだ9時であるが早めに消灯して休むことにする。

 うつらうつら状態で、朝を迎えた。エンジン音と心地よい振動が眠り薬にはならなかった。ビールをもう一杯飲んでおけばよかった。

 28日、4時に起きる。洗面を済ませて、朝食にサンドイッチとコーヒーを購入して軽く済ませる。
 5時半定刻に大阪南港着、下船してバスに乗り込み、45分に出発する。

 米原ICで高速を降り、7時45分にJR醒ケ原駅前に着いた。ここでトイレ休憩を兼ねて小休止する。ここは旧中山道の宿場町で、地蔵川の清流には「梅花藻」がただよい、夏に白い花を咲かせることで有名である。しばし 地蔵川沿いを散策してまたバスに乗りこみ、ここから伊吹山ドライブウェイに向かう。9時ちょうどに山頂駐車場に着いた。

 ここで、3時間半のフリータイムとなる。
 ここから西遊歩道を歩いて山頂に向かい、中央遊歩道を降りてくることにする。

 U氏とアマチュア写真家のKY氏と3人で登っていく。花が綺麗で、ビデオやカメラでの撮影が忙しい。並んで歩いていくくらいに混雑している。さすがに花の百名山で、人気の山である。花の名前はあまり調べていないので よく分からないが、色々な高山植物の花が咲き誇っている。

 山頂には日本武尊像があった。昔、日本武尊がこの山の神を打倒そうと、山を登っている時に、3合目付近で氷雨にあって遭難しかかり、その遭難碑が3合目にあるとのこと。

 山頂でお互いのカメラで記念写真を撮り合って、平地に座り込み、弁当のおにぎりを食べる。時間は早いが、朝が早かったので、ちょうどいい。山で食べるおにぎりは最高においしい。

 まだ時間はたっぷりとあるが、早めに降りて下でビールでも飲もうということで、勇んで降りていく。

 「西の道茶屋」は冷房が入っていないので中は結構蒸し暑い。よって、外で飲むことにする。よく冷えた氷結のチュウハイがのどの奥にしみわたってうまい。太陽がうすい雲に隠れると、 少しひんやりした風を強く感じて気持ちがいい。高原のさわやかさを十分に味わう。 


 バスに乗り込むもまだ車中は暑く、汗が噴き出してくる。アイドリングストップのため、時間にならないとバスもエンジンをかけることができないためである。時間になってやっとエンジンがかかり冷房が効き始める。  
 12時30分出発、13時ちょうどに「麗守都関ヶ原」に着く。ここで、干し柿にあんこが詰められた高級和菓子5個入りと、草団子、ふきのつくだにの3種をおみやげに購入する。

 13時30分出発、途中、恵那峡SAでトイレ休憩し、高速を走って駒ケ根ICで下車、光前寺に向かう。ここはしだれ桜と光苔で有名な寺である。光苔はカメラでフラッシュ撮影するとはっきりと確認できる。アップすると焦点が合わずにボケるようである。ほどほどの 接写で撮るといいようだ。

 光前寺からすぐ近くにある国民宿舎「ひまわり荘」にチェックインする。
 部屋は、佐伯から見えたN氏、北九州から参加のKK氏と3人相部屋であった。

 食事はレストランで決められた席に座る。すぐ横に昼に一緒したU氏、KY氏が座られ、一人参加の5人で乾杯する。添乗員の武市さんも加わってまた盛り上がる。

 いつものことではあるが、終わったら周りには誰もいなかった。
 部屋に戻って、早めに休む。

  
※ 続きは≪木曽駒ケ岳≫編へ!!! 
 


山頂駐車場〜(西遊歩道)〜山頂 : 0時間40分

山頂〜(中央遊歩道)〜山頂駐車場 : 0時間15分