【 古  処  山 】  860m

〜平成17年11月26日〜

 まだまだ紅葉が綺麗な季節である。女房が仕事のため一人登山となるので、近場で紅葉が綺麗な山ということで秋月にある「古処山」に登ることにした。

 甘木ICで高速道を降りて秋月に向かう。秋月までは道路標識に従って国道322号線を進む。秋月に到着、そのまま更に322号線を走り、秋月キャンプ場、だんご庵等を右手に見ながら山道を登っていくと、やがて右手に「古処林道」との石柱が立っているのが見える。ここから林道に入り、行き当たりが目的の駐車場である。

 駐車場の周辺の紅葉も大変綺麗である。写真をとりながら進む。駐車場には既に3台の車が駐車していた。(秋月ICからは16km、所要約35分)ここで靴を履き替え、身支度を整えて登山を開始する。 ちょうど10時になっていた。

 登山道を登りながら振り返ると、ところどころに紅葉した木が目に付く。パノラマ的な見事な景色というわけではないが、それでもホッとするような心安まる色合いをしている。

 駐車場は5合目になっている。6合目にくると、右に行けば「紅葉谷」との案内がある。ここは帰りに通ることにして、まっすぐ登っていく。

 間もなく「水船」という所に着いた。ここは山城の水場だったとのこと。左にいくと古処山山頂まで20分との表示があり、右の方には案内はない。しかしながら、山のガイドブックで確認したところでは右の方がおすすめとのこと。天然記念物のツゲの古木があり、この並木を登っていくとある。ここも帰りに通ることにして、左へ向かう。

 間もなく、大きな看板があり「歌誌『あけび』の主催者、花田比露思歌碑」が「この先25m」とあった。同姓のよしみで立ち寄る。斜面を登っていくとロープがあり、これをたどって行くも目指す歌碑がない。25mとの案内であったため、既に通りすぎたかと思い、戻ってくると、ロープの箇所が歌碑の場所であった。大きな岩に赤い字で「ひとの世の 栄枯盛衰を見放けつつ 古処の峰は やおのれ寂けし」と刻まれていた。

 登山道に戻り、やがて10分ほどで山頂に着いた、山頂は見晴らしは悪いとあったが、岩の上まで登ると周囲が見渡せ結構展望もきいた。

 11時過ぎと時間が早かったので、食事はとらずにコーヒーのみ飲んで、下りに向かう。帰りは「奥の院」に立ち寄り、ツゲの並木を通り、更に水船からは紅葉谷を下りる予定であったが、その予定がまったく狂った。

 まず、奥の院までは案内がしっかりとあり、難なく行けた。というものの急な岩場を降りる道で結構厳しい。大きな岩が割れて、その横に「奥の院」との表示があった。ただこれだけである。少し手前には岩場の間にすきまがあり、「大将隠し」との表示があった。

 さて、これから先の案内がない。しばらく急な道をおりてみたが、どうも違うような感じがしたため、戻ることにした。急な道は下るのはいいが逆に登るのは大変である。落下しないようにロープをしっかりもって登っていく。

 やがて元の「屏山」への縦走路に出た。ここを「屏山」の方へ進むも「水船」へ行く案内がない。やむなく古処山山頂へ戻った。時間は12時半になっていた。ちょうどいい時間になったので、ここで食事をとることにする。なんだか山頂で食事をするように山の神 さまがし向けてくれたような感じである。

 女房が作ってくれたおにぎりを食べる。食後にコーヒーを飲む。家族連れが登ってきた。夫婦に子供が二人。最後に登ってきた男の子が横を通る時に、「宝満にも登った!」と言いながらにこにこして通り過ぎていった。 「頑張ったね!」と後ろから声をかけてやる。

 下りは早い、水船に着いてから、周辺を確認するも紅葉谷への道が分からない。ちょうど夫婦連れの登山客が来たので、紅葉谷への道を尋ねるも「知らない」との返事。「ガイドブックにも書かれていたし、6合目にも案内があったが」と言うも、「ここは2回目の登山であるがそのような道があるのか」とむしろ驚いていた。

 やむなく
同じ道を下る。 6合目で確認するとやはり「紅葉谷」との案内があり、急坂とも書かれていた。そのまま駐車場に向かい、靴を履き替えて車に乗り込み、秋月に戻ることにする。

 途中、「だんご庵」の駐車場の紅葉があまりに綺麗で、ここに駐車し(「だんご庵にご用のない方の駐車はお断り」との表示があるものの、駐車場の紅葉に用事がある!)写真をとりまくる。真っ赤な紅葉は今が見頃と誇らしげに見える。

 秋月は一人でぶらつくのも野暮ったいと思い、更には、既に「だんご庵」で紅葉を十分に楽しんだので秋月城址には立ち寄らずそのまま素通りし、高速に乗り込み帰路についた。
 

 

 登り;1時間  下り:40分