〜〜〜  長野〜群馬・古希の祝い旅  〜〜〜 

 《 平成28年6月30日(木)〜7月5日(火) 》 

 ≪ 6月30日(木)〜7月1日(金) ≫
 

  群馬在住の娘婿陽一君のお父さんも小生と同じ昭和21年生まれである。よって、60歳の時に一緒に還暦のお祝いを東京でやった。今回も古希の祝いを一緒にやろうと打ち合わせ、7月2日に決定した。場所は群馬の 「舌切雀のお宿・磯部ガーデンホテル」とした。何でも、全国に舌切り雀の伝説があるらしいが、明治の文豪巌谷小波氏からここが発祥の地とのお墨付きがあるとのこと。古希の祝いとは全く関係はないが、この宿でお祝いの宴会をすることとした。

 昼過ぎに我が家を車で出発、今回は大阪までフェリーで行き、そこから一昨年の信州ドライブと同じ行程でまずは長野に向かう。14時過ぎに新門司港のフェリー乗り場に到着、15時半過ぎから乗船開始、所定の位置に車を止めて、5階の案内所で鍵と食事の1000円サービス券(インターネット予約特典)を受け取り、6階にある一等洋室に入る。キャビンには2段ベットがあり、5人まで宿泊可能となっている。今回は夫婦と息子の3人旅である。

 早速、レストランへ、またディナークルーズの始まりである。夕景を眺めながら、旅の無事を祈って生ビールで乾杯する。豪華客船ではないが、リッチさに変わりはない。 キャビンにはテレビもあり、テレビを見ながら時間をつぶして早目に休む。梅雨の合間であるが、行程中は何とか天気もよさそうだ。

 1日5時半、定刻に大阪南港に到着。女房と息子はあまり眠れなかったとのこと。朝食は昨日買ってきたパンで軽く済ます。50分、南港出発、長距離ドライブの始まりである。
 阪神高速道から第二京阪道、京滋バイパス等を経由してやっと名神道へ。7時過ぎに草津PAで小休止し運転交代、以下、8時20分養老SA、10時ちょうどに恵那峡SA(ブランチ)、11時40分駒ヶ岳SAに立ち寄り、12時半に諏訪ICから無事高速を降りた。

 一般道からビーナスラインへ。13時過ぎに目指す北八ヶ岳ロープウェイ乗り場に着いた。 山麓駅の建物はスイスを思わせるたたずまいで、なかなか雰囲気がある。100人乗りのロープウェイで標高2,237mの山頂駅へ。そこには10万坪に及ぶ自然庭園「坪庭」が広がっていた。坪庭を散策し、展望台から周辺の日本アルプスを眺望する。北アルプスの立山から穂高連峰、燕岳、中央アルプスの木曽駒ヶ岳、南アルプスの北岳等、これまでに登ってきた山々に挨拶を交わす。天気もよく、空気が澄みきって感動の景観を味わうことができた。

 14時50分出発、ここから女神湖を一周して白樺湖畔にある「白樺ビューホテル」へ。15時半にホテル着、チェックイン用紙はすでに印刷されており、サインするのみでよかった。ここはサービスがいいようだ。早速大浴場に入り、夕食までゆっくりとくつろぐ。
 このビューホテルは伊藤園系列のホテルで、税込み8,250円(1年中)で飲み放題付きとなっている。観光ガイド本に掲載されていて、気になっていたので、今回予約したものである。このホテルは若干古くなってはいるが、部屋は和洋室と畳スペースもあって広々としており、白樺湖も望めてリゾートホテルとしてはまずまずである。
 食事はバイキングであるが、別途蓼科牛ステーキと馬刺しを注文しておいた。18時から食事へ。料理の種類も豊富で、アルコールも生ビールからウイスキー、日本酒、焼酎等とあり、お好みで楽しめるようになっている。
 生ビールとハイボールを楽しむ。馬刺しにはにんにくが合う。今回の旅では少し体重が増えそうだ。
 部屋に戻って、娘と明日の合流地点の打ち合わせする。
 夜、激しく雨が降っていた。明日は上がってくれていればいいが・・・。
 
 

 
≪ 7月2日(土) ≫


 5時に目が覚めた。窓際の椅子に座って本を読みながら過ごす。旅先でこのように好きな本を読みながら過ごす時間がいい。期待どおり、すでに雨は上がっていた。
 7時からの朝食を済まし、NHKの朝ドラを見て8時半に出発、また絶景のビーナスラインを走る。車山高原から霧ヶ峰高原へ。9時に霧ヶ峰自然保護センターのある地点についた、1昨年に来たときは、台風の影響で人が少なく、レストランのご主人が感動され、新そばをサービスしてくれたのを思い出す。
 少し散策して、ここから前回通行止めで行けなかった美ヶ原高原に向かう。ここで娘一家と合流することとしている。途中、ガスが立ち込め、視界がほとんど効かないほどであった。徐行しながら進むと、雲の動きが速く、段々と視界も広がり、青空も見えてきた。

 10時ちょうどに美ヶ原高原にある山本小屋に着いた。娘一家は30分ほど遅れて到着した。少し曇っていたが、このころには風は若干強いが、散策には絶好の天気となった。
 一同そろって出発する。孫二人も走り回っている。
 この高原は一応日本百名山に名を連ねている。王ヶ頭が最高地点で2,034m、ハイキングコース気分で楽しめる火山台地の高原である。
 「美しの塔」まで行って、一同の旅の無事を祈って鐘をつく。高原台地にさわやかな鐘の音が響き渡る。
 山本小屋に戻り。早めの昼食とする。ラーメンからそば、ピザ等を各々楽しむ。
 12時半過ぎに出発、山道を抜けて、13時45分に佐久北ICから高速へ入る。
 佐久平PAで小休止し、14時25分に松井田妙義ICで高速を降りる。15時前に「雀の宿・磯部ガーデンホテル」に着いた。ホテルの玄関前から出迎えが多く、車を止めると、さっそく台車を持ってきて荷物を運んでくれた。ここもサービスが行き届いたホテルのようだ。
 露天風呂に入って、旅の疲れを癒す。これから祝いの宴会である。娘
が祝いの席だからゆかたは駄目とのこと。身内の集まりであるからゆかたでいいのではと返したが娘は譲らない。やむなく娘に従う。

 17時に群馬のお父さん一家も見え、全員がそろった。18時に宴会場へ。
 子供たち一同で紫色のチャンチャンコと帽子を準備してくれていた。このためにゆかたでは駄目と娘が言っていたようだ。いかに
も「翁」風に見えるいでたちである。しょうがないか、若いつもりであっても一応は70歳という、 古来希なる年齢に達したのだから!
 ま
た、夫婦それぞれの名前が刻まれたステンレス製の高級カップもいただいた。帰ってから早速これでまた乾杯することとしよう。

 それぞれの席の前にお膳が並べられた豪華な配置で、出される料理の説明を聞きながら宴会が進む。生ビールから冷酒へ。陽一君のお姉さんの弥千代さんは酒をたしなまれるので、一緒に冷酒を楽しむ。
 
食事を終えて、「舌切り雀伝説」のロボットショーを楽しみ、その後部屋に戻って、また全員でシャンパンで乾杯し、孫たちの新体操のビデオを楽し む。孫たちは小さいころの自分の新体操を見ながら自ら感動していた。
 


 
≪ 7月3日(日) ≫ 

 6朝に起きて、ホテル周辺の朝の散歩を楽しむ。7時半から朝食、ホテルのおかみさんが挨拶しながら各テーブルを回られている。
 チェックアウト時に昨日の宴会の席での集合記念写真をホテルからサービスされた。有り難い。
 9時にホテル出発、50分に世界遺産となった「富岡製糸場」へ。今日は汗ばむ陽気となっている。
 中に入ると個人から団体の観光客であふれかえっている。
 製糸場ガイダンスを一通り回る。明治3年の創業で、当時の殖産興業政策 の下で、まずは製糸工場が日本の工業化の走りとなった。フランスの技術者の指導で、製糸業が始まり、以後115年間操業が続いた。昭和62年の操業停止であるが、その後も変わることなく当時のままで保管管理されてきたこ
とから、平成26年に目出度く世界遺産に登録された。
 東置繭
所には、製品の生糸と蚕や繭が展示されていた。蚕は黙々と繭をまっている。その様子をじっと見ていると、明治時代にタイムスリップしたように感じられた。
 孫たちは学校で蚕を育てているとのことで、その生態にも結構詳しいようだった。

 10時半にここを出て全員で軽井沢へ向かう。12時ちょうどに軽井沢町営の駐車場着いた。近くのソバ屋へ。ここは行列ができていたが、早めに来ていた陽一君のおかげでスムーズに入店できた。
 天ぷらが付いたざるそばを頼む。そばはコシがあって、満足の食べごたえであった。天ぷらには大きなエビ天も付いていた。 

 食事を終えて群馬とは別れ、孫たちと軽井沢を散策する。ここでは中国や韓国・台湾の観光客も多かった。さすがの観光地である。しかもレンタサイクルを利用している方が多かった。軽井沢ではレンタサイクルが便利と観光案内書で、紹介しているのだろう。
 地元のスーパーにも立ち寄って、15時前にここから諏訪市に向かう。山道が近いが、運転が楽な高速道を利用してぐるりと回っていく。

 17時半過ぎに諏訪市着。焼き肉店に立ち寄ると、待ち時間が1時間とのこと、止む無く、同じ敷地内にある280円居酒屋に入る。ここではアルコール類も含めてほぼ全てが280円の定額である。
 それも量が少ないわけではなく、リーズナブルな居酒屋であった。
 20時前に食事を終え、孫たちはここから東京の町田市まで帰る。「安全運転で帰るように!」と別れを告げて、我々はホテルへ向かう。
 雀の宿の費用は我が家と群馬で折半したが、その他の費用は陽一君にすべてお世話になってしまった。改めて感謝!!!
 20時半に諏訪シティホテル成田屋に着いた。明日の帰りの行程に便利なように、諏訪ICに近いホテルとしたため、このホテルになった。ここは6千円を切れて朝食が付いている。ホテルの7階には展望温泉があり、 宿泊客は少ないようで、誰もいない温泉に入り、諏訪市を見下ろしながら昼間の汗を流す。
 明日は早くも帰路につく。
 

 ≪ 7月4日(月)〜5日(火) ≫

 6時に起き7時に朝食、8時20分出発、これから京都に向かう。
 諏訪ICから高速道へ。駒ヶ岳SA、恵那峡SA、養老SAで小休止し、13時20分に京都南ICで高速を降り京都市内へ。料金所ゲートでは京都市内の観光地図をくれた。
 京都ヘは毎年秋の紅葉シーズンに訪れ、錦模様の古都を楽しんでいるが、車で来るのは初めてである。
 京都市内を北上し、金閣寺へ。駐車場に車を止めて、14時過ぎに金閣寺構内へ入る。ここも人が多い。特に中国からの団体観光客が目立つ。 

 指定のルートを回って、15時前に車に戻り、途中コンビニに立ち寄りサンドイッチと牛乳を購入し、遅めの昼食とする。今夜の夕食はまたバイキングになるので、軽めで済ます。
 京都南ICから大阪南港へ向かう。17時に南港着。ターミナル内の待合所で時間をつぶす。18時半から乗船開始、       
 帰りは2便の新造船にした。名門大洋フェリーの歴代最大級の船で、1万5千トンと1便よりも5割も大きくなっている。
 船内もまだ真新しく、全体的に明るい。一等洋室にはトイレも設置されていた。
 出港は19時50分であるが、レストランは19時からオープンしている。早速レストランへ。またまた生ビールで乾杯する。
 今回も思い出に残る旅となった。

 21時明石大橋通過、女房と息子はデッキに出て行った。小生は旅日記をまとめる。

 5日、5時半に起きる。洗面等を済ませて、一人デッキに出て、瀬戸内海の早朝の荘厳な夜明けを眺める。
 雲が張りつめて残念ながら朝日を見ることはできなかったが、雲が赤く染まり見事な色合いを見せてくれていた。
 船は滑るように海面を進んでいく。
 
 7時になって朝食にレストランへ。
 8時半、定刻に新門司港着、50分出発、九州道から都市高速を経由して、10時過ぎに無事自宅に戻ってきた。
 
 古希の祝いということで久々に一族が集まり、宴会を楽しんだ。古希を迎えても、まだまだ若いつもりである。週二回のジム通いを続け、まだしばらくは日本アルプスも楽しみたいと思っている。 

 
  ※ 今回の総走行距離 : 1,390km