〜〜〜  京都 ・ 紅葉ぶらり旅  〜〜〜 

《 平成23年11月21日〜23日 》 


〜11月21日・月曜日〜

 今日から3日間、京都の紅葉を訪ねる旅に出かける。
 昨年はのんびり優雅な一人旅であったが、今年は京都で何をしているのか監視するために、女房がついてくるという。
 
  ところで、今年は紅葉の状況がおもわしくないようである。11月になっても暖かい日が続いたために紅葉が遅くなっている。ネットで京都の紅葉情報を確認 すると、20日現在でも紅葉始めがやっとという状況であった。

 それでも今日から京都の気温も昨日よりも4℃も下がるとかなり冷え込んできているので、一気に紅葉が進むことを期待していく。

 博多発9時ちょうどの予約したのぞみに乗り込む。さっそく、準備してきたチーズと、駅で買った弁当のおかずをつまみに、解禁になったばかりのボジョレーヌーボー で乾杯する。「リッチな旅だねー!」と女房が感動している。

 新幹線はトンネルが多いが、見える景色は既に秋模様である。その車窓を走りすぎる秋模様を見るともなく眺めながらグラスを傾ける。  (実際には紙コップ!)

 今日は、京都駅から歩いてすぐのところにあるアパホテルを予約しているが、夜は京都タワーで食事をすることにしている。女房に、「今日は京都タワーレストラン「KUU」を予約しているよ。」と話すと、女房いわく「いいねー! 「KUU」は「食う」かな?」 ・・・。なんとも現実的なおばさんである。(ちなみに「KUU]は「空」のこと!)

 3時間足らずで京都駅に着く。駅構内のコインロッカーに旅行バッグを預け、リュックを背負ってJR嵯峨野線に乗り換え、快速で12時20分に嵯峨嵐山駅で下車する。 (ここまで京都往復割引切符(26,600円)で来ることができた。)

 今回の行程は、3日目が祝日になるので、特に混雑することが予想される嵯峨嵐山地区を今日、明日は大原三千院地区を回ることにしている。

 駅から清涼寺を経由して、まずは平安時代に白河天皇によって建立されたという
「宝筐院」(400円)へ入る。紅葉はまだ色づき始めたばかりであった。当初予定していた「祇王寺」や「二尊院」はカットし、昨年紅葉が綺麗であった「常寂光時」に向かう。途中、着物の店があって、端切れや端切れで作った小物入れなどが表に並べてあったので、女房が物色している間に店の中に入って挨拶していると、ご主人がお茶を入れてくれた。 高級抹茶で非常においしかった。
 女房が何点かおみやげ用に小物を選んで買っていた。

 店のすぐ横に
「厭離庵」(500円)の看板があった。ここは燃えるように赤い紅葉で有名な寺である。看板につられて狭い道を入っていき、受付で「紅葉の状況は?」と聞くと「5 分くらいです。」とのこと。しかしながら ほんのり色づき始めたばかりで、これで500円はという思いであった。
 最も、ここは藤原定家が小倉百人一首を編纂したところで、常時は立ち入りできないところを、特別に公開しているということで、納得せざるを得ないようである。 それにしても「5分くらいです。」との案内には驚く。

 次に「常寂光寺」を目指す。昨年は見事な紅葉であったが、ここも下から見ると紅葉はまったく駄目だったため、ここに入るのは止めて、嵐山公園の展望台に向かう。「トロッコ嵐山駅」や「竹林の道」を左に見ながら「大河内山荘庭園」のそばを通り、14時過ぎに展望台に着いた。
 ここからは眼下に保津川渓谷が望めるが、ここも紅葉はまだ色づき始めたばかりであった。

 ここから更に嵐山の遊覧船乗り場に向かう。ガイドブックでは乗合の屋形船遊覧船は随時発とあったので、乗れるのかなと思っていたが、聞くと随時とはいつでもではないとのことで、結局これには乗れなかった。 

 しばらく休んでお茶にする。風が少々冷たい。団体が次々に通り過ぎていく。中国の観光客も結構多い。賑やかな話言葉がテンポよく飛び交っている。

 女房が娘にメールを送っている。小生の膝が少々痛んでいるが、そのことを娘に報告すると「お父さんも若く見えてもシルバーだからね!」とのたまったそうだ。それにしても、今まで見向きもしなかった、コンドロイチンやグルコサミン、ヒアルロン酸といった自然食品にも少し関心を持たなければならなくなったようである。

 ここから、臨済宗天竜寺派総本山で世界遺産になっている
「天龍寺」に向かう。ここは境内の紅葉が見事で、本日最高の紅葉振りであった。入園料(500円)を払って庭園内にも入る。曹源池を取り囲む景観は更に見事であった。 天竜寺を出て、メイン通りをブラブラしていると、甘味処との案内があったので、路地の中に入っていく。少し待ってすぐに席に案内された。 メニューを見て今日はカロリーを無視することとし「天龍パフェ」(1,260円)を注文した。甘みを抑えた上品な味わいであった。

 JR嵯峨野線で京都駅に戻り、コインロッカーから荷物を引き出し、17時にホテルでチェックインを済ませる。

 少し休んで、食事に出かける。レストランは19時に予約しておいた。京都タワーのレストランに行く時は、タワー入場料は不要である。エレベーターで上がり、席に案内される。予約したコースの料理が出てくる。
 乾杯のワインはSHANDONのロゼ・スパークリングにし、その後同じくSHANDONの赤ワインを頼む。コースは和食系であったが、ワインがおいしい。京都の夜景が食事のムードを 一段と盛り上げてくれる。

 京都の町はいい。昨年に続けて今年もやってきたが、これからは毎年来ることにするかと思いを馳せる。   

 明日は朝一で大原に向かい、その後、中心部に戻ってきて銀閣寺〜哲学の道〜真如堂〜金戒光明寺を散策することにしている。15時からは「京都御所」の参観(予約済み)、更に夜は観光バスで「夜の京都ゴールデンコース」を予約している。明日は忙しい1日になりそうである。

 
〜11月22日・火曜日〜

 6時半に起きる。身支度を整えて朝食へ。食後、そのまま出発する。
 地下鉄烏丸線で国際会館へ。そこから8時10分発のバスで大原に向かう。京都駅前から大原行きのバスが出ているが、国際会館からの方
距離も短縮でき、その分時間も早くなる。8時35分に大原に着いた。

 バスを降りた乗客がぞろぞろと並んで「三千院」(700円)に向かう。ここの紅葉もまだ色づき始めといったところであった。次にすぐ隣にある「実光院」(700円)へ。ここは抹茶と和菓子付きの料金である。秋に咲く不断桜が咲き誇っていた。抹茶をいただきながら紅葉と桜の妙を味わう。

 ここから天台宗尼寺の
「寂光院」(600円)へ向かう。ここは女房が是非とも行きたいといったところである。途中の道沿いの紅葉が綺麗であったので期待して行ったが、ほどほどの紅葉振りであった。

 
11時30分発のバスで下界へ、いや京都都心部へ戻る。「花園橋」で乗り換え、5番系統で「銀閣寺道」へ。参道は人だかりがしており、さすがの感がある。「銀閣寺」(500円)が意外であったのは、ここは紅葉の名所として特に取り上げての紹介はされていない。昨年、金閣寺に参って、銀閣寺には失礼していたので、今年はお参りすることにしたものであるが、意外と紅葉が綺麗であ り、これは得した気分であった。

 「哲学の道」を歩き、途中、「よーじや・銀閣寺店」に立ち寄って女房が買い物し、13時30分に
「真如堂」へ。ここは境内だけでも見事な紅葉振りであった。

 続いて、すぐ隣にある戦国の乱世を生き抜いた「江」ゆかりの
「今戒光明寺」へ。
 ここも紅葉の名所であるが、京都御所の見学時間が迫ってきたので、お参りだけして急ぎバス停に向かう。 

 丸太通りに出て、バスに乗り「烏丸丸太町」で下車し、歩いて御所・清所門へ向かう。
 15時前に受付でチェックを受けて待合場所で待機する。100人はいそうな感じである。短縮コースで申し込んでいたが、このコースでも50人ほどいた。案内人についてぞろぞろと歩きながら御所の 奥に入っていく。
 コースは、「御車寄」〜「建礼門」&「紫宸殿」〜「蹴鞠の庭」〜「御池庭」〜「御学問所」を回って終わり。しばし往年の京のにぎわいに思いを馳せる。 

 一旦、ホテルに戻り、しばし休憩して観光バスの集合場所に向かう。17時から「夜の京都ゴールデンコース」を予約している。定刻にバスに乗り込み、まずは洛北にある「しょうざん」へ向かう。40分ほどで着いた。ここでまずは京料理を楽しむ。お酒は冷酒を頼んだ。
 すぐ隣に座られたご夫婦は、静岡から来たとのことで同じ「(福)岡」ですねと盛り上がる。このご夫婦、驚いたことに今日で旅行16日目で、京都には3日間滞在して帰られるとのこと。何ともうらやましい限りである。気が付いたら、 残っているのは我々4人のみで、同行者は皆食事を終えて、ライトアップされた庭を散策されていた。
 急ぎ外に出て、見事にライトアップされた庭を散策する。

 次に「ギオンコーナー」へ向かう。ここでは20時からショーが始まったが、「茶道」、「琴」、「華道」、「雅楽」、「狂言」、「京舞」、「文楽」 と一通りの芸が披露される。京舞は舞妓さんが一人で踊っておしまい。20時50分にバスに乗り込み、京都駅前に戻ってホテルへ。

 今日は、少し盛りだくさんであったが、女房に京都を満喫させるためにセットしたものである。一人旅の時はできるだけ質素な方が京都の街には似合うようだ。

 明日は、東福寺から清水寺、南禅寺、永観堂をめぐる予定にしている。


〜11月23日・水曜日〜

 6時半に起床、朝食を済ませて、部屋に戻り、荷づくりをしてチェックアウトし、京都駅のコインロッカーに旅行バッグを預ける。
 まずはバスで東福寺へ。バスを降りて並んで歩きながら
「東福寺」(400円)へ向かう。ここはまずまずの紅葉振りであった。

 次に、バスで清水寺へ向かう。ここも人が多いが、並ぶほどもなく入れた。昨年はライトアップされた紅葉を見に夜きたが、近道の途中から多勢の人が並んでいて30分ほど待たされた。
「清水寺」(300円)の紅葉はほどほど楽しめた。

 バスで「東山三条」へ、ここから地下鉄・東西線で「蹴上」へ。南禅寺境内はほどほどの紅葉であったので、期待して
「天授庵」(400円)へ入る。その期待どおりに見事な紅葉振りで、しばし庭の景観を楽しむ。

 ここから歩いて永観堂へ向かう。11時50分に
「永観堂」(1,000円)へ入る。ここもまだ緑の葉も多く、まずまずの紅葉振りであった。

 入場すると、すぐ横に湯豆腐の料理屋があったので入ってみると、30分ほど待たなければいけないとのことで一応予約を入れておいて境内を散策する。12時20分に料理屋へ上がる。女房が 京都旅行のお礼に湯豆腐をおごるとのこと。
 しかしながら、案内された大広間はガラガラで、何故30分も待たされたのか意味が分からない。また、湯豆腐料理なのに、小鍋に豆腐が一切れしか入っていなかった。せめて湯豆腐料理と言うのであれば、豆腐半丁分くらいあってもいいのではないかと思う。箸袋に永観堂とあったので、お寺の経営なのかどうかは不明であるが、ここはあまりお勧めできないようである。(料金は一人前3,000円弱)

 13時半に永観堂を出て、ここから錦市場に立ち寄る予定であったが、時間が遅くなったので、このまま京都駅に向かうことにした。

 駅で新幹線を確認すると14時52分ののぞみがあった。コインロッカーから荷物を引き出し、女房はまたまたおみやげを物色し、ホームに上がる。これで今年の京都の紅葉旅も終わった。

 今回の紅葉旅はまだ紅葉が始まったばかりの個所が多く、今一の観であった。来年は紅葉の最適期を見計らって来ることにし たい。また、清水寺や永観堂などのメジャーな個所は止めて、静かに紅葉を楽しめるような穴場を散策したいものである。鞍馬山や比叡山にも登ってみたいと思っている。京都旅行もまだまだ楽しみが多いようだ。 
 
    ※ 拝観料総計 ; 12,000円也(二人分)