〜〜〜  フ ラ ン ス ・ ワ イ ン  〜〜〜  


フランスワイン[AOC」格付け】

@ VIN de TABLE ; テーブルワイン。ブレンドされたワイン。

A VIN de PAYS ; フランスの限定された産地で造られた地ワイン。テーブルワイン。

B AO・VDQS ; 原産地名称・上質指定ワイン、順次、AOCに格上げされてきている。

C AOC ; 原産地名称統制ワイン。ワインの産地も法律で制定。「ボルドー」、「ブルゴーニュ」、「シャンパーニュ」が3大産地、次に「ロワール」、「ボージョレ」等々。

 ラベルでは、産地名が限定されるほど高品質になる。同じAOCクラスのワインでも、ボルドー産ならボルドーワインとなるが、地域名ではなく、地区名のメドックとあった方が上級となる。さらに村名のシャトー名や畑の名前が付けば最高クラスのワインになる。シャトー名に「グラン・クリュ・クラッセ」とあれば更に高級ワインとなる。 


【フランスワイン産地】

@ ボルドー ; 全フランスの約10分の1、AOCワインの3分の1以上を生産。 よって、「世界の酒蔵」と称される。ボルドーワインの7対3で赤が多い。ボルドーの特徴はぶどうをブレンドして使用すること。
 「ソーテルヌ、バルザック地区」 ; 甘口ワインの産地。貴腐ワインもここで産する。ソーテルヌの白ワインでは「シャトー・ディケム」が有名。
 「グラーブ地区」 ; 赤、白共に辛口ワインの名産地。ボルドー市はここにある。
 「オー・メドック地区」 ; この地区名を称することができるのは赤ワインのみ。世界でもトップクラスのワイン生産地。「シャトーワイン」はボルドーワインのメイン。カベルネ・ソーヴィニヨンの渋みと気品の高さがいい。※ 「シャトー」とは 本来「城」の意味であるが、ここではぶどう畑から醸造所、瓶詰め工場まで 有する「大規模ぶどう園」の意味で使われている。
 5大シャトーの中の4つがメドックに集中している。「マルゴー」、「ラトール」、「ラフィット・ロートシール」、「ムートン・ロートシルト」。残りの1つは バルザック地区にあるグラーブの「オー・ブリオン」。
 シャトーの中で、「シャトー・マルゴー」は優雅で女性的であるため、ボルドーの女王と呼ばれる。

A ブルゴーニュ ; ボルドーと並び世界一のワイン産地であるが、最高級ワインの格はボルドーよりも上に位置すると評される。赤ワインと辛口系の白ワインがある。
 「シャブリ」 ; この地区名を称することができるのは辛口白ワインのみ。ぶどうは「シャルドネ」。 シャブリの中でも最高級ワインは、「グラン・クリュ」と格付けされている。
 「コート・ドール」 ; ぶどうの収穫時に黄金色に見えることから「黄金の丘」と呼ばれる極上ワインの産地。 「コート・デュ・ニュイ」と「「コート・デュ・ドボーヌ」の2つの地域を合わせてこう呼ぶ。世界最高の辛口白ワインやフルボディの赤ワインを産する。世界で最も高く、エレガントな品質である「ロマネコンティ」もここ産。 ロマネコンティは年間6千本程度しか生産されないので値段が跳ね上がる。毎年オークションが開催されている。ぶどうはピノ・ノアール。 ナポレオンが愛した「シャンベルタン」もここ産。
 「コート・シャロネーズ」 ; ドールと同じ品質で赤と白が生産されているが、価格は安い。
 「マコネー」 ; 軽い辛口ワインの産地。白ワインの生産が多い。
 「ボジョレー」 ; ボージョレ・ヌーボーで有名な産地。ボージョレを造るガメーぶどうは熟成に向かない。

B シャンパーニュ ; フランスでは最北のワイン産地。90%以上がシャンパンの生産。このシャンパンの製法は修道院のセルラー・マスターであったドン・ペリニヨン修道士の功績 (栓としてコルクを用いたこと、シャンパーニュ地方のワインをブレンドして安定した品質にしたこと )といわれ、ドンペリの「モエ・エ・シャンドン」本社の庭には銅像が建っている。これが1680年頃のことである。
 シャンパンは通常、白ぶどう(シャルドネ)と黒ぶどう(ピノ・ノアール、ピノ・ムーニェ)をブレンドして造られ 、黒が多ければ濃くのあるワインに、白が多ければ優雅なワインになるという。中には白ぶどうだけの混合で造られるものもあり、「ブラン・デュ・ブラン(白と白)」と称されている。 また、ぶどうの出来がいい時は、その年の収穫ぶどうだけで造り、その年号がラベルに記載される。これは「ヴィンテージ・シャンパン」と称され、価格も通常のシャンパンの5倍ほどになる。
 なお、シャンパンと称していいのは、シャンパーニュ地方でとれたぶどうを使い、伝統的な製法(メトード・シャンプノワ製法)で造られたもののみで、その他は発泡性ワインを総称するスパークリングワイン(ヴァン・ムス)となる。
 シャンパンの巨大メーカーの多くがランスに本社を置いているが、「モエ・エ・シャンドン」はエペルネに本社がある。ここではカーブ(貯蔵庫)も一般公開しているが 地下倉庫の延長は24km、その本数は9千万本を超えるという。

C コート・デュ・ローヌ ; ローヌ川沿線の産地。北部と南部で少し異なる。赤、白、ロゼ、スパークリングワインを生産する。

D ロワール ; ロワール川沿線の産地。中世の古城が多い地区である。赤、白、ロゼ、スパークリングワインを生産する。