7月11日(土)

 〜  チプラス劇場の終焉!  〜


  今週の市場は、ギリシャと中国に振り回される1週間となった。

 ギリシャの首相・チプラス 氏はシナリオが大きく崩れて1幕を終えそうだ。まずは国民投票を打ち出し、改革案を国民に受け入れさせて、保身を図ろうとしたが、EUからの支援が打ち切られたことが誤算の始まり。銀行パニックが起こり、国内を大混乱に陥れてしまった。

 また、国民投票ではEU改革案の賛成が多数になると踏んでいたが、反対が多数であったことが次の誤算、取りあえず勝利宣言はしたものの、この 事態を踏まえてEUへ提出するための改革案は作成していなかった。

 そのために、EU圏にとどまり、更にEUからの多額の支援を受けるためには、EU改革案を受け入れざるを得ず、EU案に沿った内容で作成することとなった。
 何のための選挙だったのか?

 この案でEU側が受け入れるのか? まだまだ不明ではあるが、EU側もギリシャ離脱は混乱を招くことになるので、何とか留めたいと思っているため、この改革案で受け入れそうな感じではある。よって、残る最大の問題は「債務免除」の件となった。最大の資金拠出国であるドイツが反対しているためである。

 まだまだ予断を許さない状況が続くが、金曜日の世界の市場は、何とか合意に至るとの憶測の元に大幅に上昇して終えている。一人、日本市場のみがマイナスで終えているが・・・。

 さて、次の問題は中国市場である。市場を露骨に政治力で操作するとは、さすがに中国であり、自由主義経済の下ではありえないことである。
 これまで一気に大幅な上げ相場できたことから、一応バブルがはじけたようであるが、中国政府の介入によって週末は大幅な2連騰となった。これで市場は正常に戻るのか、来週も目が外せない市場になりそうだ。