《 平成20年12月21日(日)・2日目 》 


 6時30分に起きる。日本で事前に確認した天気予報では、今日は曇りの予報であったが、綺麗な青空であり、天気はすこぶるいい。テラスに出て、台北市内の 少しかすんだ朝模様を眺める。昨日行った「台北101」が遠くに見えている。

 7時過ぎに出掛ける準備を済まして部屋を出る。今日の朝食は外で「お粥」となっているので食事はしないままである。ホテルの外に出て、ホテルの見事な景観をバックに写真を撮る。これで来年の年賀状の写真が出来た。

 念のため、フロントでビデオカメラの忘れ物が届いていないかと聞くと、若い女の子が、見つかったと言っているが、ここには届いていないらしい。このことを蘇さんに離すと、警察放送局で預かっているので、今日時間をみて取りに行こうとなった。タクシーの運転手さんがここに届けてくれていたらしい。 わずか10元のチップが効いたのか?

 8時前にホテルを出て、直ぐに普通のビルに着き、エレベーターで3階に上がっていくとそこが「大丈壁」というお粥の専門店であった。トッピングの種類を欲張ったため、何ともつかない味になった。甘い味のものが邪魔をしている。

 食事後、「故宮博物院」へ向かう。9時前に着いた。ここは世界4大博物館の一つである。66万点が収蔵され、展示物は常設のもの以外は3ヶ月毎に展示物の入れ替えがあっており、全てを見るためには8年かかるという。
 蘇さんの案内で1時間半で主な展示物をみてまわった。人が多いところは後回しにし、効率よく見て回る。ここでも蘇さんの解説が詳しい。常設の展示物はやはり見応えがあった。

 少し時間が早いが、ここから小籠包で日本で最も有名な店である「 鼎泰豊」(ディンタイフォン)に向かう。11時過ぎに店に着いた。昼には相当に早い時間であるが、既にかなりなお客さんが 食事中であった。やけどしないように小籠包を食べる。さすがに美味しかった。店を出るときには既に行列が出来ていた。

 食事後、DFSに立ち寄り、13時過ぎに映画「悲情城市」のロケ地として有名になった九分に向かう。元々は山手の静かな街で 、かっては金山で賑わった時もあったが、鉱山がなくなった後は静かな町に戻っていた。その後、映画のロケ地としてまた一躍有名になったところである。

 14時ちょうどに着いた。観光客であふれかえっている。小さな店が両サイドに並んでいる小さな狭い坂道を登っていく。人が多いからよけいに狭く感じる道をブラブラ登っていく。 見晴らしのいい高台に出てから少し戻って、左手に降りていくと、まさにその小道がガイドブック等で紹介されている有名な坂道であった。

 少しお茶でもしようかとなって、映画でも登場する「阿妹茶酒館」に入っていく。ガイドブックにも写真でよく紹介されている店である。店の中を通り抜けて屋外に出 て、角のいい席をセットしてくれた。見晴らしがよく、リッチな風情を感じさせられる。

 お茶セットが一人300元とのことで、これを頼む。お茶の入れ方を教えてくれて後は自分でやるようにとのこと。リッチな景色をたのしみながら、お茶を楽しむ。 旅先ではこのような時間を持つことがいい。

 しばらく休んで、 お客が混んできたので、いい場所を譲るために立ち上がる。次に来た日本人のお客さんにお礼を言われ、鹿児島から来たと言われたので、「私は福岡からです。同じ九州ですね。」とあまり意味はないが盛り上がる。

 このまま市内に向かうが、夕食にはまだ時間が早いので、先に台北最大の夜市である「士林夜市」に 行くことにした。今日は日曜日なので、早くから夜市が開店するらしい。

 士林夜市につくと、近くのMRT剣澤駅からぞろぞろと人が降りてきており、ここもおまつりのような騒ぎである。 この夜市は食べ物エリアとか、衣類のエリア、メガネのエリアなど広範囲に広がっている。
 一回りして、更に駅前の「士林美食街」をぶらつく。食べ物街には時々臭豆腐独特の臭いが立ちこめ、昨日同様に何か食べようという気にはならない。 インターネットで見ていた、巨大ウインナーや1個50元の巨大な鳥の唐揚げなども確認したが、この後台湾料理の食事になるので遠慮する。台湾の夜市をこよなく愛する人には申し分けない。

 夜市を十分に楽しんで、ここから台湾料理の店として有名な「欣葉」(シンイエ)へ向かう。この店は日本の北九州市小倉区にも支店を出しており、ホームページを見ると「欣葉小倉店位於可遙望小倉城」とある。日本語のレシピ本も2年に1冊出版されている。

 豚角煮がまず出てきた。前菜がなくいきなり角煮というのも驚かされるが、まずは台湾ビールで乾杯する。スープが出てきたが、味が薄いというか、素材を煮込んだだけで味付けがしていない。塩か醤油で味を付けるとおいしくなりそうであるが、そのようなものはテーブルにはない。よって、こんなものかと思いながらスープをいただく。
 
 台湾料理を楽しんで、蘇さんからホテルで食べるようにとデザートのおみやげをいただき、ホテルに帰る。

 これで今日の行程が全て終わった。